憧れのヒーローはヤンキー?いや、私の王子様でした




「いや、でも…。」


3人に助けを求めて目を合わすと、さっきまで不安そうだった3人が今度は何度も首を縦に振りながら必死に名前で呼んで!と言っている。



「い、飯島先輩」

「うん。彩ちゃん」


機嫌良く笑った飯島先輩にホッとしてる3人

何かまずいことに一歩踏み込んでしまったような気がするのは気のせいだと信じたい。





お昼も放課後も文化祭準備で忙しく、空き教室には全然行けなかった。


看板もすごく良いものができた。
3人はペンキ塗りをさせてくれて、4人とも集中したら黙ってるタイプみたいで、黙々と作業してた。



文化祭2日後となった今日、手元には私が着るコスプレ衣装が渡された。

周りの子たちはフリフリのメイド服やうさ耳をつけてる子などすごく盛り上がってる。


気のせいかもと手元の衣装をもう一度広げて見る。





「白井さんはね絶対これだって満場一致だったの!すらっとしてるし、可愛い系ってよりか綺麗系だよねって!」

私の衣装は青のチャイナ服だった。
露出が少ないのはありがたいけど、これは体のラインが…。


でも他の子たちを見るとスカート丈がびっくりするぐらい短い子がほとんどで。
足首まであるチャイナ服で良かったのかもしれないと少し安堵した。