幸と透子は、バラの庭園を二人で歩いた。
「透子さん、ちゃんとミッチーに自分の気持ちを伝えた?」
福は透子の考えている事が何となく分かった。
まだ、ちゃんと伝えていないに違いない。
「ちょこちょことは言ってるんだけど、なんだか道って鈍感なのか全く分かってないみたい」
福は同感だった。
道はマイペース過ぎて、周りの変化に気づく能力が乏しかった。
「透子さん、ミッチーに限ってはちゃんと伝えなきゃダメだと思う。
透子さんはどうしたいのかを」
「でも、私がどうしたいかは、道にとってはどうでもいい事なんじゃないかな?」
「透子さんの事を愛していれば、透子さんとどうしたいかちゃんと考えてくれる。
どうしたいかをちゃんと話し合わないと、もうすぐミッチーはフランスに帰ってしまう」
透子の顔がすぐに曇った。
「そうだよね…
後悔しないように自分の気持ちをぶつけてみるね」
福は透子の手を握った。
透子に勇気が出るよう、福と幸のパワーを送りたかったから。



