れんれんと恋するための30日




「れんれん、いい匂いがする」


「だろ?
それいい男の条件なのさ」


「バカ。
この匂いは幸だけのものなんだからね」


蓮は、もう一度、幸をきつく抱きしめた。


「可愛い幸、俺の方こそ誰にも渡さない」


すると、突然、幸が何か思い出したように蓮の方を向いた。


「あ、そうだった。
今度の日曜日の遊園地のデートなんだけど」


「だけど?」


蓮は、なんだか嫌な予感がした。


「透子さんとミッチーも一緒に行く事になったから。
 Wデートだね。楽しみ~~」


「はーーーー??」


蓮はあまりの展開に開いた口がふさがらない。

俺と透子はこの間までつき合ってたのに?
まだ出来立てほやほやの元カレ元カノの関係なのに、もうWデート?
それも全く遊園地が似合わない斎藤道と?

蓮は隣で喜んでいる幸の横で、大きくため息をついた。