れんれんと恋するための30日



「ゆ、幸、終わった?」


ズカズカと蓮達の輪の中に入ってきた幸は明らかに怒っている。
一緒に喋っていた女の子達も、異様な雰囲気に圧倒されて離れて行った。


「なんかさ、リロキッチンの常連さんなんだって。
俺の事覚えてくれてたみたいでさ、またお店に来てくださいって話してたんだ」


幸は真っ直ぐに口を結んだまま返事もしない。
蓮は困り果てた。
透子は焼きもちとか嫉妬とか全くなかったから、デート中でも、知り合いの女の子に会えば普通に仲良く喋ることができた。


「とりあえずここを出よう」


蓮はさりげなく幸の手を取った。
でも、瞬時に払いのけられてしまう。


「幸、お腹空いてるんだろ?
もう、お昼の時間過ぎてるし」


蓮は必死だった。
この不機嫌はどうすれば直るんだ?


「何が食べたい?」


蓮は、黙っている幸の顔を何度も覗きこむ。