そして、蓮と透子の偽りの恋人同士ごっこは終わった。
透子は泣きながら蓮に謝った。
でも、蓮は透子を責める気もないし嫌いにもならない。
最初から透子が斎藤道を好きなことは分かっていたし、蓮はそれも受け入れて透子とつき合っていた。
学校一の美女の佐倉透子とつき合えたのは蓮にとっては最高の出来事で、そして、佐倉透子は顔だけじゃなくて最高にいい女だったことが分かっただけでラッキーな男だと思っている。
透子、ありがとう…
そして、蓮は幸の待っている保健室へ向かった。
遅くなったけどちゃんと待ってるよな?
天真爛漫な幸の行動は、たまに蓮の理解を超えている。
もしかして、安藤拓巳と一緒に帰ってるとか…?
蓮は最悪なことを想像しながら、保健室へ向かった。



