れんれんと恋するための30日



教室に戻った蓮を、透子が心配そうに待っていた。


「蓮君、幸ちゃんは?」


透子は幸がリレーで走り始めた時に、横を並走する蓮を見ていた。
心配そうな顔をして幸から目を離さずに、ずっと駆け足でついて行く蓮。
その姿は、透子の中の何かを変えた。

私は何のために蓮君とつき合っているのだろう?
蓮君は何のために私とつきあっているのだろう?

透子と蓮の始まりは、透子が蓮を利用した。
透子の心を一人占めしている道に、透子は道だけじゃないよって思わせたいだけだった。
蓮はかっこよくて、優しくて、いつも笑って何でも許してくれた。

でも、もう終わりにしよう…
私は何があっても蓮君を好きになることはないし、そして、何があっても道以外の人を好きにはならない。