れんれんと恋するための30日



「リレーは…
幸が必死に俺にバトンを渡してくれたおかげだった。

その後、3人抜きだよ。
3人目は本当、ギリギリ。
ゴールの手前でやっと追い抜けたんだ」


拓巳は、幸の目に涙が浮かんでいることに気づいていた。


「拓巳、本当にありがとう…」


拓巳は照れくさそうに微笑んだ。
でも、その笑顔は、すぐに険しい顔に変わる。


「あいつが…
大石蓮がずっとここに居たの?」


「うん、倒れた私をここまで運んでくれて、ずっと看病してくれてた。
ほんと、色んな人達に迷惑かけて最悪だよ…」


拓巳は幸が辛い思いをしないように、必ず一番になると信じて必死に走った。
幸が責められることが絶対ないようにと。