「リレーは…
幸が必死に俺にバトンを渡してくれたおかげだった。
その後、3人抜きだよ。
3人目は本当、ギリギリ。
ゴールの手前でやっと追い抜けたんだ」
拓巳は、幸の目に涙が浮かんでいることに気づいていた。
「拓巳、本当にありがとう…」
拓巳は照れくさそうに微笑んだ。
でも、その笑顔は、すぐに険しい顔に変わる。
「あいつが…
大石蓮がずっとここに居たの?」
「うん、倒れた私をここまで運んでくれて、ずっと看病してくれてた。
ほんと、色んな人達に迷惑かけて最悪だよ…」
拓巳は幸が辛い思いをしないように、必ず一番になると信じて必死に走った。
幸が責められることが絶対ないようにと。



