(おお、さすがヨハナの審美眼! 見事に美男美女だらけだわ!)


 右を見ても左を見ても眼福。美しい。キラキラしている。
 もちろん、エレン様の美しさには敵わないけど、大したものだ。

 元々お茶会の予定は入れていたけど、こんなに大規模な予定じゃなかった。しかも、急に招待客を――――その趣旨に合わせて増やしてくれたヨハナは本当に優秀だと思う。


「みんな、楽しんでいってね」


 わたしが言えば、彼らは「はい!」と答えた。


(さて、どのへんから攻めようかな……)


 参加者全員に対してたっぷりと時間をかけることはできない。もちろん、集めた以上全員に声はかけるけど、絶対に優先順位は立てなきゃならないのだ。

 わたしはひとまず一次評価の高かったもの――――場馴れしていておどおどしていなかった令嬢子息たちのほうを見遣り、そのなかからチラチラ視線を感じる数人をピックアップして、声をかけてみることにした。