そんな何百何千と届いたプレゼントのなかから、わたしは見事エレン様からの贈りものを選び当てたと。そんなことってある?


(我ながらすごすぎる……エレン様センサーでも付いてるのかしら)


 驚くやら誇らしいやら。わたしはしげしげと己を見回した。


「お気に召していただけましたか?」

「ええ、もちろん! すごく愛らしくて、ひと目見た瞬間に気に入ってしまったの。鮮やかな藤色に金糸の刺繍が綺麗だし、とてもオシャレだったから」

「それは良かった。気に入っていただけたようでホッとしました」


 エレン様がニコリと微笑む。胸をキュンと高鳴らせつつ、わたしはそっと視線をそらした。


「だけど、エレン様からの贈りものなら、もう二度と袖を通せないわ」

「……! それは何故です?」

「だって、家宝として宝物庫に飾らなきゃならないもの。実は、わたし専用に作ってもらった宝物庫があって、そこにはエレン様グッズをたくさん保管していて……っと」