【電書&コミカライズ】推しとは結婚できません!〜最強魔術師様の結婚相手がわたしだなんて、めちゃくちゃ解釈違いです!〜

「何故? 当然、ヴィヴィアン様が可愛いと思ったからです」

「かっ⁉ ……嘘ですよね⁉」


 投げたのは直球なのに、かえってきたのは変化球だった。
 どうしよう、ものすごく手強い。話を長引かせようとしているのだろうか――――相手はエレン様だと言うのに、ついついそんなことを勘ぐってしまいたくなる。


「嘘なんてつきませんよ。それとも、ヴィヴィアン様は俺のことを嘘つきだと思っているのですか?」

「いいえ、まったく! 高潔なエレン様は嘘なんてつきません! つくはずがないんですけど……」


 だって、信じられないんだもの。わたしが可愛い? そんな馬鹿な。自分で言うのもなんだけど、こんなに可愛げのない女はそういないと思う。偉そうだし、男勝りだし、ガツガツしているし。まあ、そうなるように育てられたんだけど。


「あなたは誰よりも可愛いですよ。俺が言うんだから間違いありません」

「は……」


 エレン様がわたしを撫でる。愛しげにそっと瞳を細めて。