小春と離れた私は抜け殻だった。
きっと元から抜け殻だったけど。
そんな私を車のライトが激しく照りつける。
眩しさに目を瞑ると、身体がすっと楽になった。
なんだろう。
生きていないみたい。
光なんてなくて、ずっと暗闇の中にいて。
なんだか、ずっと楽だった。
必死に息を吸うより、小春と一緒にいた時より。
___ブッブッ
なんだか聞こえるな。
ふと後方から私に向けられた大きな音に振り返ると
パッと光が私を照らした。
さっきの光と比にならないくらいの光が。
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