「今日は帰りな?」


今日帰ってしまえばきっともう小春には会えないわけで。



それをわかっていたから帰りたくなかった。


でも、帰りたくないとも言えなかった。


それはそれで小春に心配をかけてしまうような気がして。


「また会えるよ」


小春は私に微笑んで背中をポンと叩いた。


「大丈夫だから」


最後にそうかけて、


小春の方から颯爽と公園を出て行った。


私は小春を見送りながら、


大粒の涙をこぼした。


私の周りに水溜まりができちゃうんじゃないかって、


本気で思ったくらい。