御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい


 「す、すごい部屋ですね。それに、お部屋綺麗にしてるんですね。本部長は家事も出来るんですか?」

 「その辺に座れ」

 ソファーを指されて、とりあえずおずおずと革張りの黒いソファーに座ってみる。うわあ、なんか座り心地もいいな。
 また、キョロキョロしている間にバタンという音がした。

 「本部長大丈夫ですか?」

 「ああ、やっと見つかった」

 そう言って、救急箱を持ってきた。

 「やっと見つかったって、どういうことです?」

 「いや。自分で片付けたところになかったから、おかしいと思って探したんだ」

 「本部長、すごい綺麗にしてるじゃないですか。片付け上手なんでしょ?」