「ふふふ。嬉しそうね、水川さん」

 「嬉しいです。ありがとうございます。お金は?」

 本郷さんが棒アイスを食べながら言う。

 「本部長が出してくれた。さっきおいてきたらお金くれたんだ。いやあ、いい人だな」

 「出してくれなくても奢ってくれたんでしょ、本郷さん。いい人だなー」

 橋本君がうそぶく。

 「お前、調子に乗るなよ、橋本」

 本郷さんが橋本君を叩く振りをした。

 清水さんと私は笑いながらどれにしようと悩んでいた。

 「どうだ、橋本。進んだか?」