「香那」

 「はあい?」

 「今日は泊まっていけ」

 「嫌です」

 「は?」

 「明日、例の飲み会だし、帰り遅くなるから今日は早く寝たいの。寝ておかないと私酔うから……」

 英嗣さんはあっけにとられた顔をしてこちらを見ている。向かい合って座って、食べ始めた。

 「美味しいー!この豚肉、脂が少ない割に柔らかくて美味しいです」

 ん?なんで何も食べないの?じっとこちらを見ている。

 「どうしたの?具合悪いんですか?」