「馬鹿め。お前に考える権利などない」

 「先輩に頼んでみます」

 「……あほか。あいつは俺にお前を推薦してきたんだぞ」

 「だから、他の人を推薦してもらうんですよ!」

 下を向いてもごもご言った。

 バンっ!すごい音に私はびっくりして顔をあげた。本部長が机を叩いた。

 「水川。これは決定事項だ。イベントのほうが終わったら覚悟しろよ。心配するな、お前なら出来る」

 急に優しい笑顔を見せた。うわあ、かっこいいと思って見とれたら、あっという間に本部長はいなくなった。ため息しかでなかった。