「はい」

　「念のため聞いておくが、お前付き合っている奴いるのか？あるいは好きな男とか……」

　私はびっくりして、シャンパンを飲み込んで咳き込んだ。

　「……けほっ」

　「大丈夫か？」

　「……あ、あの。どうして？」

　「どうして？そんなことは考えればすぐわかるだろ。とにかく、質問に答えろ」

　「……いません」

　「……どっちが」

　「……どっちもです」