光の行く末は【転生したら、魔王の側近でした×アテナ・イェーガーシリーズ】

「……酷い……この町の住民は、全員無事なのかしら……」

そんなナタリーの言葉を聞いて、ルーチェはハッとする。

「八咫烏!アーサーとティムの居場所は分かる?」

『分かりません。探しますか』

そう言って、八咫烏は高度を下げてゆっくりと町を飛んだ。ルーチェは、目を凝らしながら2人の姿を探す。

「……見つけた」

アーサーとティムは町の広場におり、八咫烏は2人のもとに向かった。

「アーサー!ティム!」

ルーチェが声をかけながら、地面に着地した八咫烏から飛び降りると、2人は「ルーチェ!」と近づいてくる。

「私たちもいるぞ」

八咫烏から降りてきたロネたちの姿を見て、アーサーとティムは驚いた。

その2人の反応を見て、ルーチェは色々と説明をする。

「なるほど。八咫烏から、クラルさんのこととルーチェのことは軽く聞いていたけど……そんなことになっていたんだ……」

「うん……それで、この世界で暴れてたっていう魔法使いは?」

「……逃げられた。また、ここに来るとは言っていたな。それまでに、対策を考えないといけないんだが……」

「……相手がこの世界にはない魔法を使うから、どう対策したらいいのか分からない……か」