どうして人は人と違うものを差別するのでしょう?
実は私たち人間とそんなに変わらないのに。
「私、今の時代に生まれてよかったです。
だからリユくんともマオちゃんとも仲良くなれました」
「小宵……!」
「俺も小宵に会えて嬉しいよ」
「きゃあっ!」
「ちょっとリユ!!小宵から離れて!!」
「やだ」
「ふぎーーっ!」
「あのさぁ君たち、まだ話は終わってないんだけど」
はわわ、そうでした……!
リユくんは名残惜しそうに私を離してくれました。
心臓が止まるかと思いました……。
「一番重要な吸血について。
ヴァンパイアは毎日献血一回分くらいの血を飲まないと生きていけない。血が不足すると衰弱死する」
「ひえっ」
「桃李、小宵のことビビらせないで。
毎日吸うのが健康的ってだけで、数日飲まなくても平気だから」
「それはリユ、君が暁月家のヴァンプだからだろ」
「……。」
「暁月家のヴァンプだから?どうゆうこと?」
さっきより落ち着いて猫耳が引っ込んだマオちゃんが尋ねます。
「暁月家はヴァンパイアの中でもエリートと言われる純血種の一族なんだ。
簡単に言えば他のヴァンプよりも生命力や身体能力が高く、みんな美しい銀髪と紅の瞳を持つ超美形一族なんだよ」