溺愛ヴァンプはピュアな彼女を本能よりも愛し抜きたい。



いつの間にかお昼になっていたようです。

起き上がってマオちゃんと一緒にまた図書館へ向かいました。
リユくんと皐月くんも来てくれました。


「小宵、やっぱり子どものままなんだ」

「どうしてでしょう…」

「とりあえず、さっさと調べよう」


今度は見つからないように、マオちゃんに借りた猫耳パーカーを頭から被っています。
ぱっと見は化け猫に見えるように、とのことですが、大丈夫でしょうか。


「猫耳の小宵かわいすぎ〜」

「化け猫の大きさってどれくらい変化(へんげ)できるの?通常の猫サイズから巨大化までできるって聞いたことあるけど」

「うるさいな!!今はどうでもいいでしょ!!」


皐月くんは本当にマイペースですね……。
人間以外に興味津々なのは本当のようです。

とりあえず図書館で調べ直しです。


「やっぱり年齢に関する魔法は、昨日見つけた年齢操作魔法しか出てこないな」

「だとすれば、もう一つ別の魔法がかけられているのかもしれない」


クイッとメガネを押し上げた皐月くんは、突然私の手を取るとパーカーの袖を捲り上げました。
「どこだ?」と呟きながら、今度はもう片方の袖も捲り上げます。

――ゴン!


「いたっ、なんだよリユ」

「小宵に触るな…」