暇だ…

別にこれといって現状に不満はない。
ただ、ただ、とてつもなく毎日同じように過ぎて行く日々に少々飽き始めているだけ。



「あぁー。何か少女漫画みたいな青春ハプニング的なの来ないかなぁー」


机に身を委ね、ため息混じりに
項垂れながら吐き出した
私の名前は、一ノ瀬 桃華(イチノセ モモカ)
名前も、顔も普通すぎる
本当にごく普通の高校2年生です。




「そんな、モモに朗報だよ〜。何と!何と!この学校に転校生が……っ!」


「え〜。何それ〜ほんと〜。」



高校入ってからの1番の親友
双葉 紗栄(フタバ サエ)が
私の隣の空いてる席に座り話しかけてきた。



「ほんと!ほんと!さっき職員室に行ったらさ、暖(だん)ちゃんと校長が、来週から男の子?の転校生が来る的な会話をしてるの聞こえちゃってさ!」



暖ちゃんとは、私達クラスの担任の事だ。
30代前半ぐらいの先生だけど、
いつも気怠げでやる気ない感じなのに、何故か生徒からは人気。
そして生徒からは暖ちゃんと呼ばれてる。
まぁ、そんな感じで私も皆と同様に
暖ちゃんと呼び捨てしてるんだけどね。笑