「良いですよ」

クラル様の問いかけに僕がそう言って微笑むと、クラル様は「ありがとう」と微笑んだ。

「では、行ってきますね」

僕はそう言って、封筒を片手にクラル様の部屋を出た。



「今日も、賑やかだな……って、あれ？冒険者育成学校って、どう行くんだっけ……クラル様に、聞いておけばよかった……」

カラミティの大通りを歩いて、僕は冒険者育成学校を目指してる……はずなんだけど、行き道が分からなくなってしまって、僕は立ち止まる。

……仕方ない。誰かに、道を聞こう。

そう思って僕が聞けそうな人を探してると、誰かに「あの、何かお困りですか？」と声をかけられた。

声がした方を見ると、そこにはサラサラとした白髪に緑目の男の子とふわふわとした赤髪に黄色の目をした男の子がいた。

2人とも、白を中心とした衣装を着てる。

「……カラミティにある冒険者育成学校に行きたいんですけど、道が分からなくて……」

僕が正直に言うと、白髪の子が「僕が案内しましょうか？」と微笑んだ。

「え、良いんですか？」

「はい。僕と赤髪の彼は、冒険者育成学校に通ってまして……授業の一環で外にいるんですけど、今から学校に帰るところなんですよ」