ずっと、君と。

 つまり、あたしの答えはひとつしかない。

 ちゃんと、伝えなくちゃ。あたしの気持ち。

 恥ずかしいとか言ってる場合じゃない。


 手放したくない。

 ダメ、一人で行っちゃヤダ。

 あたしを置いてかないで。


「あたし……由人とイタリアに行く。絶対に離れない。だから……あたしの答えは……はい、です」

 そう答えた瞬間、あたしは由人先輩にぎゅっと力いっぱい抱きしめられた。

「……よかった。絶対に幸せにするから」

 由人先輩の、吐息まじりの声が耳元で心地よく響く。

「あたしは……由人と一緒にいるだけで幸せだから。ずっとずっと一緒にいてくださいね」

 そう言いながら、なぜだか目尻にじんわり涙がにじんだ。

「どうして泣いてるの?」

 そっと体を離した由人先輩が、真正面からあたしの顔を覗き込んでくる。

「わかんない……けど、うれしい、から?」

 由人先輩まで泣き笑いみたいな表情を浮かべると、人差し指で優しくあたしの涙を拭い、そのままそっと唇を重ねた。



(了)