ずっと、君と。

「だから、ほら」

「……は!?」

 思わず大きな声が出て、あたしは自分の口を両手でふさいだ。


 だって、由人先輩がカバンから取り出したのは、花束でも、婚約指輪でもなく——。

「婚姻届けって……。ちょっと用意が良すぎませんか?」

「そうか? 俺はずっとしたかったし」

「いや、でも……」

「証人の欄もちゃんと記入済みだから。あとはヒナの名前を書くだけ。今出せば、なんと俺らもジューンブライドってわけだ」

『今ならなんと羽毛布団がもう一枚!』みたいな通販のノリで言われても。

 なんて思わず心の中でツッコみながらチラッと婚姻届けを見たら、見慣れた名前が二人分並んでいた。

「はあ!? お父さんとお母さん、なにやってるの!?」

 由人先輩の手から婚姻届けを奪うと、穴が開くほど見つめる。

 間違いない……と思う。この筆跡。