ずっと、君と。

「だろ? だからさ。……俺と一緒に来てほしい」

「……は?」

「だから、イタリアに」

「いや、……え?」

「だから、俺と結婚して、一緒に来てほしい」

「け、結婚!? ほ、本気で言ってます?」

「今日俺、酒、一滴も飲んでないから。酒の勢いとかじゃねーよ」

「で、ですよねー」

「『6月に結婚する花嫁は幸せになれる』んだろ?」

「まあ、そういう言い伝えもあるみたいですね」

「今日、ちょっとでも親友がうらやましいって思わなかった? 1ミリも?」

「それは……」


 ないって言ったらウソになる。

 未知の世界に一歩踏み出した一花を尊敬するのと同時に、心のどこかでそんな一花をうらやましい……って思ってた。

 そんな未知の世界に、手をつないで一緒に行ってくれる相手がいるのが、うらやましいって思ってた。

 興味なさそうな顔をしながらも、次の6月はまた一年後か……なんてちょっと思ってた。