「そんな前からある店なの?」
「そうよ。創業昭和のはじめくらいじゃないの?」
「へえ。おばあちゃんを連れて行ってあげたいなって思ったんだよ。お金が高そうだから、もう少し待ってね」
「それは楽しみだわ。歩けなくなる前に連れて行ってちょうだいね」
「もう。変なこと言わないで。分かった。近いうちに行こうね」
「それで、玖生さんとはどうなの?」
「……友達になった」
おばあちゃんはお腹を抱えて笑ってる。
「はー。面白い。そうなの?少しは話が出来るくらいにはちゃんとしてきたのね、彼……」
「そうなのよね。話は出来るけど、なんというか、人の気持ちをよむのはいいんだけど、言葉がストレートすぎる」