袋を一つ渡された。 「この店のお土産だ。あんみつなどが詰め合わせになっている。祖母が大好きで、いつも作ってくれるんだ。君のおばあさんにも渡してやれ」 「わあ、ありがとう。嬉しい」 にっこり笑いかけると、彼はまた私の方を見てびっくりしている。 「やだ、大丈夫?」 「……由花」 「はい?」 「お前とこうやって、たまに一緒に食事したり、出かけたりしたい。俺を矯正するという割には話す時間がほとんどない。勤務中は無理だしな。どうだ、俺と付き合うか?」