「え?今からですか、急に……」
「まずいか?予定があるのか?」
「い、いえ。ただ、祖母に連絡しないと。夕飯準備してるので……」
「ああ、そうか。悪いな、じゃあ連絡してくれ」
そう言って、私の腕を取って、またエレベーターへ一緒に入った。
そして、駐車場のある地下二階を押してしまう。
私は祖母にメールした。
顔を上げて、彼を見るとガラス張りなので外を見ている。
「玖生さん。今日はありがとうございました」
彼はこちらをチラリと見て、ほくそ笑んだ。
「そのことも聞きたいから、今日話す時間が欲しかった」
メニュー