叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

 
 「わかりました。受付は大奥様からのお話しでしたらありがたくお受けします」

 「おい、どういう意味だ?俺が提案した花の件は?」

 「受付をやるなら花もやらせてくれるんでしょ?もちろんやるわ。あなたが受付をやれっていうなら受けなかったけれど、大奥様のお気持ちならやらせていただきます。お心遣いを無下にしたくないの」

 「……」

 どうしたんだろう。あんなに意地悪だったのに黙っちゃった。もしかして、傷つけた?

 「玖生さん?失礼な言い方をしてごめんなさい。言い過ぎたわ。私、口が悪いの。気にしないで」

 「……口が悪い、ね。じゃあ、お互い様だな」

 「……」

 確かにせっかくのお話しなのに、彼に対抗してプライドを傷つけたかもしれない。言い過ぎた。