「ああ、ごめん。由花、やっと一段落ついた。もうこれからは一緒にいられるな」 「お疲れ様。式典のビデオ、恥ずかしいこと言わないでよ!」 「何が恥ずかしいんだ。仕事を回しただろ?そうだ、ツインスターホテルも仕事回してくれるそうだぞ」 「うん、中田さんから聞いたわ。全部玖生さんのお陰ね。ありがとう、皆を代表してお礼をいいます」 「そうか。じゃあ、たくさんこれからお礼をもらうとするかな」 歩きながら私の耳元で呟いた。 「……今日は家に帰さない」 「ええ?」