叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する


 「中田さん。今日は一番いい広間を貸して頂いてありがとうございました。宿泊やこの式典のパーティーの料理など急だったのにもかかわらず本当にありがとうございました」

 「いやいや。これからはうちのホテルも織原流に変更しますから」

 「ええっ!本当ですか?」

 「もちろんですよ。玖生と親友ですからね。無言の圧力が……いや、冗談ですよ。この間の花も素晴らしかったので、会議でそちらにお任せすることで正式に決まりました。よろしくお願いします」

 「ありがとうございます。嬉しいです。ああ、皆さんきっと喜ばれます」

 「由花、よかったわね。頑張らないとね」

 「はい、三代目。頑張ります」

 「由花、これからは結婚式の打ち合わせで忙しくなるでしょう。お手伝いさんはそのまま大奥様に派遣していただいているので家に戻れないときは気にしないでね」