「じゃあ、帰りに少し頂いて帰るわ。おばあちゃんに差し入れする」 そう言うと、彼がウエイターに頼んでくれた。 「由花。話したい事ってなんだ?」 「玖生さんこそ何?」 「由花、俺は……」 「私の話があなたの決意の手助けになるなら、先に話すわ」 「由花、お前……」 「玖生さん。総帥を継ぐんでしょ?おうちの仕事を継ぐってあのとき言ってたじゃない」 「あのとき?」 こちらを光る目が見つめた。