そう言って、玖生さんを見ながら他の部屋へ行き、携帯の画面を見る。
電話番号だけが出ている。何?
「……もしもし。織原さんのお電話番号でよろしかったですか?こちら都立新宿病院です」
「え?は、はい。織原です」
「先ほど、織原志保さんが救急車で運ばれまして、そのご連絡です。買い物途中に倒れられて、お店のほうから連絡がありました」
「ええ!?そ、祖母は大丈夫なんですか?」
「心臓を押さえて倒れられたようです。以前そういうことはなかったでしょうか?」
「はい。聞いたことがありません」
「……そうですか。とりあえず、入院になりますので病院へおいで頂けますか?」
「すぐに行きます」



