「……玖生さん」
「ああ、そろそろ十時半だな。お子様は寝る時間だ。じゃあな、また週末までいいこでいろよ」
どうしたんだろう?今日の玖生さんは甘すぎる。お友達に色々教えてもらって、実践しているのかな?それにしたって、友達と言う割には……私じゃなかったら絶対勘違いする案件だ。
日曜日。
時間よりも十分前に彼は大きな車で迎えに来てくれた。有名な外車。乗ると革張りの椅子が身体を包むようだった。
私服姿も素敵。やっぱりイケメンだなと見とれた。すると、彼もこちらをじっと見てる。
「え?何か変です?」
「いや。制服と着物姿しか見ていなかったから、新鮮だ。結構可愛いな」
ピンクのワンピース。お気に入りのお出かけスタイル。褒められるのは嬉しい。



