「知っていたら、受付になどしなかった。すまない。俺がいないときに何かあったとしても、秘書や警備に言っておくから、すぐに連絡するんだ、いいな」
「一緒に働いている須藤さんもそういうことがあって、近所のカフェのオーナーである彼氏に助けてもらっていたそうです。すでに三回も。この間、私に何かあっても連絡くれたら助けに行くっていってくれましたから、大丈夫ですよ。もちろん、社内の警備員の人には助けてもらえると助かりますけど」
「……由花。お前、他の男に自分のことを頼むとか、本気で言っているのか?許さないぞ」
低い声で怒っている。
「え?」
「いいか、他の男に頼ったりしたら許さないからな、わかったか?」
「玖生さん、あ、あの……」
「お前は俺の最初の女友達だ。守るのは当然だろ」



