「……笑われた」

 それはそうでしょうね。なんか、ごめんなさい。
 
 「水族館ってなんとなくデートのイメージです」

 「嫌なのか?別にお前が他に行きたいところがあるならそこでもいいぞ」

 「いいえ。せっかく玖生さんがお友達にまで相談してくださったんですから、お友達のためにも行きましょう」

 「……別にあいつらのために行く必要はない」

 低い声が更に低くなって、呟いている。

 「えっと、じゃあどこの水族館にしましょうかね?」

 「まずは、近場で東京の水族館にしよう。どうだ?」

 「はい、お任せします。待ち合わせは?」