偶然?必然?運命です!

学校も終わって家に帰る。


ここまで家に帰るのに緊張したのは初めてだ。


聞かなければならない。



“私”は人間ーー?



いや、でもアレは見間違いかも。



あれから瞳は赤くなんてならないし。



もちろん残虐な気持ちも湧いてこないし。




うん!!



きっと、見間違いだよ!!



人間じゃないって言うならなんだっていうんだよね!!



大丈夫……私は




そんなことを考えていたらもう家の前で。




ゴクッ……




『俺がお前を“人間”に戻してやるよ』




岸井くんー。




岸井くんと約束した小指を祈るように握りしめる。




よし!!



覚悟を決めて家に入る。




「ただい……」




ま、と言おうとした。



言おうとしたけれど



ゴキュッ!!



言葉と一緒に飲み込んだ唾に喉が大きく鳴る。




……なんで?



……どうして?




「玖遠!!」



「帰ってきたのね、玖遠!!」



「……」




父に母。



そして母に抱かれた璃遠が玄関に。



皆、険しい表情をしている。




この空気を知っている。



嫌って程、知っている。




嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だっっ。




「時間がない!!準備をしろ、玖遠!!この街をっっ」



「なんでっ」



「「!!??」」



「なんで私達は引っ越してばかりなの!?」




これまでは素直にそれを受け入れてきた。



けれどっ!!




溢れそうになる涙を堪えながら、私は父と母を睨みつけた。