偶然?必然?運命です!

追い出した……



なら、ワンチャン言ってない?



言ってない可能性も……



いや、ないか。



“うるさい”って言ったもの。



きっと騒ぎ立てたんだと思う。



“あの女、目が赤くなる化け物よっ”



みたいな感じで。




「どうした?食べないのか?」



「……」




岸井くんはいつも通りで、態度だけでは言われたかどうかわからない。




「……納谷さんは」



「うん?」



「……何を」




言ってうるさかったの?



って聞きたかったけれど、言葉にならない。



そんな私を見ていた岸井くんは




「お前が目が赤く変わる化け物」



「っっ」



「人間じゃないって」



「……」




やっぱり……やっぱり言っていた。



私は岸井くんから目を逸らし下を向く。




「人間じゃないのか?」



「っっ」




言われた言葉に反射的に顔を上げる。



違う、そう言いたかった。



でも




「……わからない」



「わからない?」




コテンっと岸井くんが首を傾げる。



岸井くんの態度は全く変わらない。



私が化け物だと聞いた後でも。



だから




「目が赤くなったのは本当なの」



「泣いた、とかではなく?」



「……うん。突然、赤くなった」




突然?



ううん、怒りで……だ。



納谷さんに暴言を吐かれ、叩かれ。




「今は赤くねぇな」



「っっ」




顔を近づけて、目を覗き込んでくる岸井くん。




近い近い近い!!




「うん……すぐ戻った……んだけど」




バクバクする心臓を押さえながら、なんとか言葉を紡ぐ。




「だけど?」




距離そのままに聞き返してくるから、おもわず不安を吐露してしまった。




「本当に化け物なのかもしれない」