エミリアの婚約相手は、聖騎士ミナミであった。
 長髪のイケメンである。
 おでこは広い。
 背は170くらい。
 スレンダー。手足は長い。指は細い。肩幅がある。
 婚約したのは聖騎士団内では公認であった。
 聖騎士団内では、二人は一緒にいてもよかった。
 他騎士団員に気を使って、いちゃちゃはできない。しかし、一緒にいるだけならよかった。
 それで、騎士団内ではいつも二人でいた。
 しかし、エプロンを付けた看護隊の女性たちがエミリアをにらみつけてくる。
 え、ミナミさんとは婚約しているし、騎士団が公認しているし、それに人前では、手すらつながない。なのに、なんで。
 聖騎士団内には女性もいる。
 看護隊はみんな女性だし、魔法隊や科学技術隊にも女性はいる。
 ミナミさんは、結構女性に人気がある。きっと嫉妬されているんだ、エミリアは思った。これって、まさか、また悪役令嬢のパターン!!!!。
 看護隊あたりからヒロインが現れて、またしてもイケメンをとられ、婚約破棄!
 悪役令嬢!ガーン。😨。
 私は、ミナミさんに行った。
 「ミ、ミナミさん、やっぱり聖騎士団内で一緒にいるの控えません」
 「そうだね」
 「え」
 「僕も思っていたんだ。やっぱりエミリアさんも」
 「え、ええ」
 「エミリアさん、もてるからなあ。ほかの男性聖騎士に嫉妬されちゃってさあ」
 「そうなんですね」
 「やっぱ、ここでは会わないほうがいいかも」
 「そ、そうですよ、とにかく6月に結婚するまで何事もないようにしなければ」
 「そうだね」
 こうしてエミリアは聖騎士団に行かないようにした。とにかく6月まで何事もなければいい。そうすれば悪役令嬢のパターンをまぬかれる。