私の彼は御主人様

『車運転出来るんだね』


どこから調達したのか黒のBMを運転しているノワールに話し掛けた。


『律、貴様いつまで終わった恋にぐすぐずしがみついているつもりだ』


あたしの質問に答えず前をむいたまま言う。


『あたしの気持ちなんかわかんないくせに』


『ふん。解りたくもないね』


あたしはぎゅっと目を閉じて横を向いた。