『ごめんね。大変だったでしょ? 』


『いえいえ…律様、気になさらないで下さい。ノワール様は? 』


『今 魔王様と話してたけど…もう来ると思うよ』


『父様が来たら帰るの? もっと遊びたいなぁ』


男の子はぎゅっと艶やかな黒い毛皮にしがみついてしょんぼりした。


『僕、前にケルベロスと会ったような気がするんだ』


その言葉に顔を見合せる律とケルベロス。