私の彼は御主人様

『うっ』


後退りしたけどもう後ろは壁で下がれない。


『…こんな僕は嫌いか? ルージュの方が良いか? 』


『ルージュとノワールは一緒だもん、どっちが良いとか…ないよ…ごめんね。』


消え入りそうな声で謝ると唇が首筋を撫でるように触った。


『ふっ…っ』


『プロポーズはした…だが人間は寿命が短か過ぎる。僕と同じになってはくれないか? 』


『どういう事? 』


耳元で囁く。


『ヴァンパイアに』