私の彼は御主人様

そんなあたしを見て、頬にそっと触れると。


『愛してる…律』


そう言ってにっこり微笑むと。


『いってきます』


そう言って、行ってしまった。


(きっと、もう会えない)


なぜだかそんな気がした。

玄関の扉が涙で滲む。


これが現実で会うルージュの最後だった。


あたしは後々後悔する。


この時、何も言えなかった自分に。