『律』


(まだ眠い)


『律…』


『あと、五分…』


『せっかく僕が起こしてやっていると言うのに、全く…』


(ん? 僕? それにその声…)


『っ! 』


がばっ、と布団をはねのけると目の前にはいつものむっつり顔のノワールがあたしを見下ろしていた。