私の彼は御主人様

(俺は律に何回も酷い事したんだぞ。それなのになんでこんな安心しきった顔で寝れるんだ? )


すやすやと眠る律の身体にためらいがちに手を回す。


こんな細く小さな身体で死に物狂いで自分を受け入れてくれた。


これが、【愛しい】という感情か。


そう思っていると。


律が額を押し付けてきた。

生まれて初めて感じる安心感と幸せな気持ち。


『ありがとう。律』


そっと囁くと静かに瞳を閉じ、長く息を吐く。


(俺はまずノワールに謝らなけばならない)


そう思いながら。