私の彼は御主人様

それなのにあたしの心は穏やかだった。


恐怖も怒りもない。


『うん、分かった。でも少し話してもいいかな? 』


ルージュの瞳が驚きに見開かれる。


『あのね。正直言って最初はルージュの事、嫌いだったんだ…ノワールと比べちゃって』


あたしは少し笑った。


『でもね…あたしとルージュ、良く似てる。寂しがりやな所や子供っぽい所とか。あたしはノワールが居てくれたから今は寂しくないし、幸せなんだ』