私の彼は御主人様

深紅の瞳だけが光を当てたようにぎらぎら光っていた。


『大丈夫?一緒に帰ろ 』


近付こうとすると。


『来るなっ! 』


鋭い声。


あたしは足を止めた。


『お前が居ると俺は弱くなる…独りが苦しい…だから』


『お前を殺す』


そう言ったルージュの顔は苦悶に満ちていた。