私の彼は御主人様

『約束、したから』


起き上がろうとしたけど体に力が入らない。


なんだかくらくらする。


『行かせるわけにはいかん』


扉が開いてさっきの金色の瞳の男の人が厳しい口調で言った。


『おっと。魔王様か』


先生があわてて体を起こして軽く頭を下げた。


(え? この人が魔王様? )

どう見てもあたしと同じくらいの歳が少し上ぐらい。

ものすごく美形な人。


引き込まれそう。


体から明らかに普通の人とは違うオーラ...っていうの?


鈍感なあたしでも分かるくらい威厳に満ちている。