その瞬間、先生が吹き飛ばされて木に叩きつけられた。


『がはっ! 』


『っ! 』


あたしは先生に駆け寄った。


『ルージュ、止めてっ』


『行くぞ。律』


冷めた瞳で先生を一瞥するとルージュは事も無げに言った。


『一緒に行くからっ! 先生を病院にっ』


口から鮮血を吐く口元にハンカチを当て懇願するあたしに。


『お前もか』


ぞっとする程冷たい声。


『え?』