私の彼は御主人様

『簡潔に話せ。』


男の人の声がいきなり聞こてきた。


『あの…』


『俺はノワールの知り合いだ。時間がないぞ』


威厳に満ちた落ち着いた声。


この人なら大丈夫。直感がそう告げてる…。


ハンターが居る事を告げる、ノワールが危ない事も。

『ちっ! ケルベロスは何をしている』


(魔王様の右腕の犬?だよね)


『そこを動くな』


そして切れた。


あたしに出来る事はやった。


でも、今この瞬間にノワールが危機に晒されていたら。


あたしが行っても何も出来ない。


分かってる。


でも!


(ごめん! ノワール)


あたしは元来た道を走り出した。